アルプスあづみのセンチュリーライド2016

5/22 29°C10°C

国内の自転車イベントの中でも人気の高いこのイベント、なにやら坂が大変らしい。
1番短い80kmコースにしたけれど、それでも70kmまでしか走ったことがない。
しかも坂が苦手なので、走りきれるかが心配だった。それでもどんなイベントなのか知りたいと思ってしまうのが自転車乗りだ。

スタートの朝、80kmの出走時間ギリギリに出走を待つ列の最後のほうに並んだ。
ツールド東北でもそんなだったので、追走のバイクに追われていそいそと走らなくてはいけなかったのを思い出す。

スタートしてしばらく梓川に沿った田んぼの風景の中を走る。7kmのところで3%ほどの坂道が現れる。たいしたことのない登りに見えたが、勢いこんで挑んだ割に距離が予想より長かったためスタミナが早々に切れる。
このアルプス安曇野の坂、ダラダラだけでなく長いのだ。

第1エイドまでの区間ダラダラ坂との攻防が続く。みんないいかげんこのダラダラ坂の出現に疲れてきているようで、チームで参加して遅れをとり出す人も見られた。

第1エイドのあづみの公園【堀金・穂高地区】はとても整備されていて美しい。たっぷりと新鮮なママーレードをのせたジャムパンと信濃銘菓「あずさ」をいただきながらアルプスを眺める。エードの皆様もなごやかでとてもくつろいだ。

第1エイドの公園を出て下り、林の中ペンションやカフェやギャラリーが集まっている地点ではまた長いダラダラ坂との戦いだ。
ふぅふぅ言いながら横をみると「Holy Holy」「8月の月」やら(うろ覚え)ドリーミンなお店の看板が目につく度に体の力が抜ける。

その坂を抜けると長い下り坂になり視界が開けてアルプスな山々が左手に見えた。一気にテンションがあがる。

第2エードの近くまでは田んぼの道が続く。

第2エイドは国営あずみの公園【大町・松川地区】。意外とあっさりついたなと思ったら、公園の入り口で係りの方の「登りありますよー」という声を聞きながら公園の入り口に入るとなるほどやや急な坂が続いている。とはいえ「もう公園内だしすぐエイドでしょー」なんて思ってると、こりゃまた公園の端までしっかり登らされる。
公園の中は普通の来園者とこのイベントの参加者の道をテープでわけていて、ご家族づれの子供たちの不思議そうな声が隣から聞こえてくる。
「大人はここまでして遊ばないといけない時があるのさ。」と息をはずませながら思う。 エイドでは拍手で出迎えていただき、ネギみそおにぎりや黒豆ようかんをいただいた。おにぎりは辛くなく優しい甘みでとても好みな味だった。

80kmコースの帰りは同じところを走るわけではなく、穂高川に沿って川で休憩したり、安曇野ちひろ美術館のガーデンイベントを眺めつつ走ったり、下りや平坦で後方のアルプスに見守られながら最後のエイドまで楽しく走った。 行きで見かけた「かぼちゃやま農園」のお店に寄って、お手製のドライフルーツを試食してイチゴのソフトクリームを頼んだら大きくて綺麗なイチゴをのせてくれた!

最後の街中のエイドではりんごジュースとだったんチョコクランチを食べながらしばらくゴロゴロ。残り19kmちょい。すっかり気を抜いていたのだが、ここを出てからの坂がクライマックスだった。

平均2.2%の坂が4kmほど続くダラダラ坂の集大成みたいなのが我々を待ち受けていた。主催者は自転車乗りはみんな坂を喜ぶものだと思ってるに違いない。
160kmと120kmの帰りの参加者たちと合流して追い抜かれつつマイペースに踏む。
坂では前日のウェルカムイベントのセーフティライドの話で登りの踏み方のレクチャーをしていたのを実践してみた。下の方で踏むのではなくて上の方で踏んであとは力を入れない感じ。自分も見よう見まねだったけど、いつもより楽に走れた気がする。
田んぼの道に入ると係りの方の誘導に従って、田んぼが切れるところで一時停止をこまめにしながらゴール。

最初は心配だった距離も腰は痛くなったものの案外大丈夫だった。
ツールド東北から約2年、少し成長を実感できたのがうれしい。

アルプスの山々は空高いところに涼しげで、この景色を眺めながら走るのは特別でとても気持ちが良いということがわかった。

written by C.K