しまなみ海道とびしま海道 尾道〜呉 2日目フィニッシュ!

05/03 25°C22°C

しまなみ海道とびしま海道で広島市内の姉に会いに行く自転車旅。
尾道を出発し大三島から大崎上島「清風館」で終えた1日目。2日目はいよいよとびしま海道を走り本州に上陸して広島市内を目指す。早めに宿を出て大崎下島に渡り、「御手洗町並み保存地区」を散策して上蒲刈島の海鮮の店「かつら亭」で昼食を食べて時間があれば下蒲刈島を散策するのが今日の予定。

大崎上島の謎

大崎上島、実はとびしま海道の島ではない(今知った)。とびしま海道は呉から下蒲刈島、上蒲刈島、豊島、大崎下島、 岡村島までを言うらしい。じゃあしまなみ海道なのかというとそれも違う、陸界の孤島ならぬ海界の孤島なのだ。なんでも瀬戸内で小豆島に続く橋のない大きい島なんだとか。ちなみに大三島から大崎上島の南にある大下島、小大下島と岡村島を結ぶ島は計画されているらしい。これが実現すればしまなみ海道ととびしま海道が連結する!しかしそれでいいのか大崎上島・・・そんな謎な島をゆっくり見てまわりたかったけどまた次回。

大崎上島から大崎下島へ

宿で朝食を食べると20kmほど南にある明石港に向かう。道は平坦だし左手に広がる景色は素晴らしく車も少ない。ところどころ「車道じゃないよね」的なところがあるのでお尻が痛い。とばしたものの思ったより時間がかかり、すんでのところでフェリーを逃してしまう(上2枚目)。このフェリー、5月末で廃止予定だったのが取り消されたとのことで待合室にはそれを喜ぶ寄せ書きをするホワイトボードがあった。暇つぶしに丁寧に見ていると高校生くらいの男の子がこのフェリーの塗り絵を設置して行った。フェリーがやってきて乗り込む。先ほどの男の子も自転車を持って乗り込んだ。

大崎下島へ向かう航路は最高だった。ぷかぷか浮かぶ島を抜けて大きな橋の下を通って湾に入る。ダイナミックな景色に冒険のはじまり感が高まる。こっからがとびしま海道だ!

島時間が流れる御手洗町並み保存地区

6分くらいで大崎下島の小長(おちょう)港に着く。港の少し南に大崎下島が良港として栄えた頃あった江戸から明治、大正昭和初期の建物たちを保存した「御手洗町並み保存地区」がある。ルートを調べながら旅程を立てている時に旦那さんがイギリスの方のご夫婦が英国茶やスコーンのお店をやっていて、今は改装中だけどGWは特別に出店するというのを知ったからだ。面白そう。

海岸沿いを道なりに走ると左手に大きな観光バスが停まる駐車場があった。そこから通りに入ってすぐの案内所の隣りに設置されている自転車ラックに停めて散策開始。観光案内所で建物の説明が載っているマップをもらって順番に巡ってみる。GWでアートフェスをやっているとのことだったがどこもまだ開店準備中だった。うーんもう11時なんだけどな・・・
レトロな建物に地元の若い人たちが声を掛け合いながらおしゃれな出し物を準備している様子は活気があっていい雰囲気だった。そこにフェリーの待合室に塗り絵を置いていった男の子も現れた。みんなで盛り上げてるんだね。

お昼までに上蒲刈島まで行かないといけないので開店を待っていることもできず、街並みを写真を撮って歩いて満足することになった。伊能忠敬が地図作成の時に訪れた記録を集めた資料館、幕末に三条実美たちが潜伏したお屋敷などレトロ通り越して史跡的な建物もあり半日くらいゆっくりみてもいいスポットだった。海沿いの景色も神社や灯籠があって美しく、この辺は村上春樹原作の映画「ドライブマイカー」のロケ地になったそうで。

豊島は小さいけど難所

そのまま海辺の景色を横目に次の豊島を目指す。 豊島へ渡る豊浜大橋まではランド坂のような坂があった。 豊島は北のルートを行く。蒲刈島に渡る豊島大橋へはだいぶ北から入るようになっているからだ。それすなわち長い坂があると言うこと。気が重い・・・。

平坦で車も少なく景観の良い道を走っていると次第に豊島大橋が見えた。確かにでかい。

橋までの坂はやはり長く、一旦そこで足を停めて休憩したくなるところに特産品の店があった。

上蒲刈島に渡るとトンネルを抜けて一気に下る。そして海沿いの道に出るために登って(空坂峠ってネーミングがかわいい)、また下る。海が見えたどー。

昼食ポイントであるかつや亭までの北のルートも海の景観が美しい。海に向かう鳥居があった。

お昼を食いっぱぐれる

かつや亭の前は防波堤に腰掛けて順番まで時間をつぶしている人でいっぱいだった。予約客だけでも一階の席は満席になっているとのことだった。すでに予定より時間がかかっているため他の店を探してみるが、ここから次の下蒲刈島に渡る蒲刈大橋までは何もなかった。なるほど混んでるわけだ。下蒲刈島に渡ったら橋の周辺に何軒かあるようなので、急いで蒲刈大橋を目指した。13時をまわってこの辺りのランチ時間が終わろうとしている。 海沿いを走ると右手に見えた本州に渡る安芸灘大橋を蒲刈大橋と間違えた。結構遠くて焦ってくる。

港に出るとようやく蒲刈大橋が見えた。橋の近くは素敵そうなパン屋の看板が出ていたりしたが軒並み定休日だった。

空腹を抱えつつ踏ん張りながら橋まで登る。蒲刈大橋の前にパーキングエリアのような大きなお土産物屋「であいの館」があってたくさん車が出入りしていた。何かしら食べれそうだったが先を急ぐことにした。これが後に後悔することになる・・・。

お好み焼き「きしな」に救われる

蒲刈大橋を渡ると分岐点を間違え、橋の周辺を通り越して安芸灘大橋の近くまで来てしまった。その辺の港で昼食どころを探しても何もない。諦めて橋まで向かい近くのトイレに立ち寄るとその後ろにお好み焼き屋さんがあった。のぼりはあるがサイトに載っているランチタイムから若干過ぎていた。ダメもとで入って聞いてみると受け入れてくれた。「この辺ないですもんね〜」とお姉さん。ほんと恩にきます!頼んだのはお好み焼き麺入り。広島焼きじゃなくて地元の人にとってはあくまでお好み焼きに麺が入っているか否かなんだなと思った。空腹にソースを含んだジューシーな生地が溶け込んでく〜。即完食。

安芸灘大橋渡って旅は終わる

安芸灘大橋を渡って下ると呉線の仁方駅まで走り自転車をばらす。広駅で一度乗り換えると一路広島市内へ。

姉の家にたどり着いたのは18時ごろ。当初の予定から2時間オーバー。引っ越しと同時に飼い始めたという双子のにゃんこに癒され旅は終わる。

トータル距離114.15km、トータル獲得標高767m。初めてのとびしま海道の島々は歴史深く、半日で駆け抜けるにはもったいないところだった。今度はもう少し滞在して釣りとかしながらゆったり過ごすのもいいね。

written by C.K