WAKAYAMA800をゆく2019 串本ー太地ー勝浦「サンライズ勝浦」
4/29 21°C14°C
3日目は9時に宿を出発。
今日は太地を経て勝浦へ北上する。太地ではツール・ド・熊野のコースにもなった半島もルートに入れた。WAKAYAMA800では中級(星4)とされていて非常に不安だけどこの旅のクライマックスとして頑張ってみる。
潮岬から串本の中心部まで左回りで戻る。アップダウンはあるものの長い登りが続かないのでまだ楽だ。途中の展望PAでは串本の街が見渡せた。
串本の街に入る。入れなかったがおしゃれな自転車カフェもある。空気入れを借りに串本の駅に寄ったが、電気自転車用のものしかなかったので近くの自転車屋さん(自動車屋さん)を教えてもらって入れてもらうことができた。駅ではこの未来型の三輪e自転車を借りることができるゾ。
串本駅から北上、橋杭岩に差し掛かり軽く休憩。目の前の和菓子屋「儀平」で薄皮饅頭と柏餅をいただいた。店内で橋杭岩を眺めながらお茶もいただける。 この名物の薄皮饅頭、ただの薄皮饅頭と思うなかれ。絶妙に甘さが調整された餡、ふんわりと包んだ皮は口に入れるとシュワーっと溶けていく・・・。 もっと食べたいので道中用に買うことにした。
ここからは一気に太地を目指す。車は多いけどすさみから和深よりアップダウンは少ないので走りやすかった。この辺りもジオルートがあるのでゆっくり見てまわると面白そうだ。
13:00ごろ太地の道の駅に到着。サイクルラックがある。 すごい人で、レストランも食券を買う列ができていた。うわー時間かかりそうだなと心配になったが、店内のおっちゃんたちの声を掛け合いながらどんどんさばいていく。楽しそうなのがまたいい。
太地は捕鯨で有名なんだそうだ。頼んだのは鯨カツ定食。甘辛なソースにつけて食べるとちょっと懐かしい駄菓子を思い出すが、これが鯨なのかという脂ののった柔らかい肉とサクッとした衣で上等なおかずになっている。
居心地のいい道の駅でトイレが都内のデパートかと思うほどラグジュアリーだったのでぜひ。
腹ごなしも済んでいよいよツール・ド・熊野の太地ルートを走る。 道の駅のすぐ横のイルカさんの橋を渡ると鯨のモニュメントが見えてくる。
通り過ぎてさらに先を急ごうとするが、目の端にヤギにヒツジにリクガメまで映ってしまったらもう止まるしかない。
しかも、芝カプセルを買えば100円で動物たちのアイドルになれちゃうのだ。予定外にもしばらく遊んでしまった。餌をあげるならヤギよりヒツジの口がふわふわしてて気持ちいいのでおすすめだ。
このヤギのまろちゃんはとても美しかった。リクガメも動き出したが餌はあげれなかった。あと30分あればこちらにたどり着いたかもしれない。
再出発をすると左に南国ムードな遊歩道が現れ、捕鯨船や鯨ミュージアムなどが見えてくる。太地観光のメインスポットらしくたくさん人が集まっていた。
捕鯨船が立派なのでちょっと一休み。
捕鯨が規制されてからは調査捕鯨のための船になったのだそうだ。
ミュージアムに入るともっと捕鯨の歴史などがわかるんだろうが、動物たちとのふれあいで時間をとってしまったのでほどほどで出発。
ここまではまったく辛くない。まさかこんなもんじゃないよね・・・と思ったら、出ました1.5kmほどの長い坂が。原付のおばちゃんを見送りながら眼下に広がる海を楽しんでるんだからゆっくりでいいんだと自分に言い聞かせつつ、よちよちと登る。
登り切ると住宅街を抜けると半島の東南端の展望台までに結構な坂があるが、少し登った後の下りの勢いで一気に登ることができた。
ビンディングシューズでこの突端まで歩いて行くのは躊躇したがやはり気になるので見に行った。
展望台の先も登りが続くが休憩をしたのでそこまで辛くはなかったのだが、
ここでこの旅最大のピンチがおとずれる。
登りを漕ぎだす時に右膝に痛みが走った。お皿がぺキッという感じだ。
初日46km、2日目59km、3日目・・・ときて、兼ねてから自分の弱点だと思っていた右膝が使い物にならなくなってしまったのだ。
それでも予定通り太地ルートを走り切りたいとなんとか左脚で踏み出す。一周のルートがわからずロスが増える。焦る。どうにか半島から熊野街道に戻るとまた坂だ。
プロ選手はこうなっても残された足で何倍の距離を走るんだ。ビバ、プロロードレーサー・・・などと思いながら、熊野街道を北上し続けた。
歩行者と自転車専用の古いトンネルを抜けると勝浦に到着!
勝浦に入るとすぐの港で大きな足湯があったので、そこで負傷した足を癒す。
当初の予報通り本格的に雨が降り出した頃、今日のお宿「サンライズ勝浦」にたどり着くことができた。
お部屋にヨガマットが用意されていてそのまま自転車を持ち込んで良いとのことだった。サイクリストにはミネラルウォーターのプレゼントもあり、なぜそこまでしてくれるのか!と思うくらい手厚く歓迎していただいた。展望露天風呂も良い、コインランドリーもあるし満点。
最後の日の走行距離は56.5km。三日間の総走行距離は161.57km。
翌日も雨が降り続くということで、自転車旅はここで終了。
那智の滝へはバスで行って、ビンディングシューズで大門坂の石段を越え、最後の力を振り絞って見た。これもまた大変だった・・・涙。
右膝の痛みと左で踏み続けたせいでの左のお尻の痛みがなかなか治らないけど、絶好の釣り場を提供してくれる海と豊富な水源とジビエを提供してくれる山々、そしてヤギさんたち・・・WAKAYAMA800から見る和歌山はいつか行って見たいと憧れるスペインのバスクみたいだと思う。
- 紀伊半島の先から見る串本の街
- 不意に出てきたサイクルラックのあるカフェ「TSUBAKI」
- 未来型三輪eバイク
- 橋杭岩と無理矢理一緒に取ろうとしたせいて美味しそうに見えない・・・
- 太地までの熊野街道
- 奥にサイクルラックがある道の駅「たいじ」
- クジラのカツ
- 太地ステージスタート!
- 実はドルフィンリゾート
- 御大
- まろちゃんは子ヤギの頃は弱々しくて心配だったそうだが今は暴君らしい
- 雄大ば捕鯨船
- 乗りたかったクジラ型の遊覧船
- どんどん離される
- 継子投・・・て
- 歩行者と自転車専用トンネル
- 勝浦の街は足湯がいっぱいある
- 気が遠くなる石段
written by C.K