毎年これ以上の招待選手は来ないだろうという気持ちを覆してくる宇都宮ジャパンカップ。今年は去年のアラフィリップのようなスターなスターではないか〜もしれないが、まさか日本のレースで観れるとは思わなかったような選手が多くて心が踊る。
昨年はカメラの望遠レンズを忘れてチケットを購入していたジャパンカップトレインに乗れなかったということもあり、今年は車で行くことにした。うちの車は自転車を2台乗せられるような大きいものではなかったので車に乗せてジャパンカップに行くなんてことは考えられなかったのだが、気合いで載せているネットの記事を見かけてイケるらしいということになった(写真は着いたところ)。

「イケる」とは。
輪行袋に詰めて...なんて余裕もなくバラバラに解体されガラスにぶつからないように輪行袋やタイヤの空気チューブで固定された2台のロードバイクはもはや前衛芸術的でもある。


天気は時折雨がパラつく曇天。前々から準備を進めていた割には出発できたのは昼近く。古賀志林道に行って選手たちが本戦のコースの試走しているのを見るのは無理そうだった。それでもせっかくなので古賀志林道へ向かってみる。ジャパンカップの上りに心が踊った。

やはり1人も選手が通りかからないので、クイックステップのブースが準備しているのを眺めた後は、昔ユンボのボーマンたちが立ち寄ったという「THE STANDARD BAKER(ザ・スタンダード・ベイカーズ)」に初めて行ってみた。大谷石が生み出す奇妙な風景と石材の歴史に不思議と馴染むシティライクなパンカフェだった。
これまでのジャパンカップといえば、レースとイベントの合間の移動の時間にどうにか餃子を食べる程度しか宇都宮を味わうことができなかった我々。ここで初めて大谷石と他の石を見分けることができるようになった。

ようやく昼食にありつけた我々は、宇都宮市内に取ったホテルに車を預けてオリオンスクエアに向かった。さて前日のメインイベント、チームプレゼンテーションだ!
クイックステップのクラシック兄貴ランパルト、疲れそうなほどの激しい振り子走法で無限の力を出し続けるファンセベンナント(バンセベちゃん)。グリーンエッジで勝つことにキャリアの大半をかけたプロトンの双子サイモン。挙げると切りがないのでここからは写真メイン。ほんとはほぼ全員について書きたいけど抜粋で・・・
LIDL-TREK(リドル・トレック)


マッズが、マッズが日本に来るなんて!?世界チャンプにしては地味と思ってしまうマッズ(←こら)。チーム想いでチームが勝利を上げるためには前に出ないことも多々ある部分、いわゆるスター選手としては花がないように思われがちな彼がルーニーに変わってクリテリウムを勝ちにくるなんて、そんなことやっちゃいますか!?チームプレゼンテーションでは、フェリーネの自転車にちょっかいかけたり、これまた日本でもファンが多いスクインシュがインタビューに答える時に後ろに下がったりとマッズだなと実感する仕草を見せてくれた。
SOUDAL QUICK-STEP(スーダル・クイックステップ)


アラフィリップが日本に来ることも信じられなかったが、ランパルトやバンセベちゃんが(わざわざ)日本のレースで走ることなんて多分もっと信じられないんじゃないだろうか。去年も来てくれたピーター・シェリーが連れてきてくれたのかな?修学旅行といった雰囲気。パッツパツのジーンズがね、なんかもう生ランパルト感あったな。
ISRAEL - PREMIER TECH(イスラエル・プレミアテック)


ウッズとフグルサングのタッグが目の前で見れる!それだけじゃない、日本のレースで見ることになるなんて信じられないと言えばトゥーンス!ディラン!2022年のワロンヌでは泣いた。おそらくキャリアも終盤になってきているであろうところで食らいつきを見せて我々を熱くされてくれる彼。いつも固い顔をしている彼がフッと表情を和らげるとこちらもホッとしてしまう。目の前のステージでそんな様子でいてくれたのが嬉しかった。
LOTTO DSTNY(ロット・デスティニー)

今年はデヘントはん来ちゃったらどうしよう。カンペナールツ(カンペ)だったりして・・・と結構期待しちゃってた今年。正直自分的には「誰?」な顔ぶれ。だけどもういかにもティーンな感じのラフなそれぞれのジーンズ姿でノベルティを投げてくる彼らに一気に目がハートになっちゃった女子も多かったんじゃないかな?(私ですけど)。「よーうこそーここへー遊ぼーよパラダーイス」と頭の中でBGMがかかってしまった。栗村さんたちの表情がまた良い。
TEAM JAYCO ALULA(チーム・ジェイコ・アルウラー)


サイモーンきたー!!ザ・グランツールの選手といった彼なので、こちらから見に行かないとまず見ることができないはず。それがグリーンエッジから去る前にヘイマンと日本に来てくれるなんて、もうなんか感極まっちゃいそうじゃないですか!それにクラドック!いつもチームの雰囲気と観客を盛り上げる姿が大好きだった。ブエルタのシグニチャーポディウムさながらのパフォーマンスが目の前で見れて嬉しかったし、それに大笑いするサイモンがすごくサイモンな感じで嬉しかった。
以上、ほんと自分にとっては全員まぶしいくらいのキラキラした選手ばかりで一人一人挙げたいくらい。ホテルに帰る通りの餃子屋の前で、トレックのジャージのファンの方が店の中をのぞいている様子だったので思わず「マッズ中にいるんですか!?」と思わず聞いたら「テイクアウト餃子待ちなんです。すいません..」と。こちらこそ浮かれとんちきですいませんでした。